『原因すりかえ詐欺』のようなものが成り立っていて、原因がすりかえられているのである。ほんとうは、条件が影響をあたえているのに、ただ単に「思ったから」こうなったと思うようにしむけられているのである。
「思うこと自体」も、じつは、さまざまな「条件」がかかわっている。脳みその状態だって、条件のうちのひとつだ。
条件と「意思」はじつは、切り離して考えることができないぐらいに、接近している。実際に、意思と脳みその状態を切り離して考えることはできないだろう。
しかし、そういうレベルの話ではなくても、「意思」だけが、結果に反映していると思わせるような説明のしかたをしているのである。その説明のなかには「条件」は一切合切、出てこない。
まあ、「思う」ということをひとつの条件として考えた場合、「思う」ということ以外の条件については、まったく語られないということになる。
「こう思った」……「だからこうなった」という思考スタイルを採用しているのである。
これは、条件が満たされていることで、思えば、普通にほぼ100%の確率でできることに関しては、あたかも、正しいことのように感じられるのである。
しかし、厳密なことを言えば、その場合も、じつは、ほぼ100%の確率で可能だという「条件」がかかわっている。「条件」が関係している。
いづれにせよ、精神世界の話というのは、言霊であれ、思霊であれ、引き寄せであれ、すべて、「条件」を無視しているのである。
条件を無視して、「言うか言わないか」を問題にし、「思うか思わないか」を問題にし、「引き寄せ行為をするかどうか」を問題にするのである。
条件はガン無視なのである。