風呂に入った。むかしは、風呂に入るのが好きだったのに、いまは、めんどうだ。あんまり、気持ちよくない。どうしてかというと、親父・ネズミ・ダニ事件で、肌がかゆいからだ。そして、ひっかき傷があるからだ。風呂に入ると、熱で、体がかゆくなるのである。ひっかき傷のところを、かきたくなる。ともかく、かゆくて、気持ちが悪い。親父・ネズミ・ダニ事件がおこなかったら、こんなことになってないと思う。俺はもう、八年以上、毎日、ダニにやられっぱなしだから、ダニ経由の病気にかかっていてもおかしくはない。
けっきょく、親父のきちがい行為でやられるのか? 普通の親だったらなぁ……。普通の親だったら……。きちがいポイントが、ほかの人にはわからないのである。わかるわけがない。そして、ああいう状態で、頑固に問題を起こされると、ほんとうに、いやなのである。もう、むかし、説明したから、詳しくは書かないけど、まず、ものすごく、くさい、魚の切り身を一日に二十三時間、テーブルの上に出しておくということに、こだわるのがおかしいのである。もう、認知症になっていたけど、これ、認知症じゃないんだよ。親父のもともとの性格が影響している。これで、ネズミをおびき寄せたのに、親父が入院しているときに、魚の切り身をだしっばなにしたから、ネズミがきた」と俺が言ったら、親父が「だしてないよぉ!!だしてないよぉ!!だしてないよぉ!!」と真っ赤な顔をして言うのである。これも、認知症じゃないんだよ。認知症の「健忘」だと思うだろ。けど、ちがうんだよ。きちがい親父のもともとの性格なんだよ。これ、俺が幼稚園の頃から、かたちはちがうけど、ずっと、親父がやってきたことなんだよ。ぼくの記憶だとそうなんだけど、おかあさんの記憶なら、俺が生まれるまえから、親父はこういうことをやってきたということになる。ともかく、親父の場合、こういう反応をするのは、むかしからなのである。認知症になって、こういう症状が出たわけじゃないのである。これだって、「そんなのはおかしい」と、ほかの人が言うところだ。「もし、それがほんとうなら、おまえが子どものころ、おまえの父親を精神病院に連れて行くべきだった。精神病院に連れて行かなかったのは、おまえの責任。自己責任。自己責任」と言うかもしれないけど、連れていけるわけがないだろ。このきちがい親父の態度と、きちがい兄貴のヘビメタ騒音に対する態度がおなじなんだよ。