これは、どれだけ言ってもしかたがないけど、きちがい兄貴が、きちがい兄貴のセンスで、きちがいヘビメタを、こだわってこだわってこだわってこだわって、毎時間、毎時間、毎時間、毎時間、毎時間、毎時間、毎時間、毎時間、毎時間、毎時間、毎時間、毎時間、毎時間、毎時間、鳴らさなかったら、こんなことになってない
。ほんとうに、きちがい兄貴がきちがい兄貴でなかったら、こんなことになってないのである。きちがい兄貴が、きちがい兄貴ではなくて、普通の兄貴だったら、こんなことになっていないのである。
そして、ほかの人は、やられてないわけだから、必然性が見えないのである。通勤・通学ができなくなる」と言ったって、やられてないから「通勤・通学ぐらいできるだろ」と思ってしまう。きちがいヘビメタが小学六年生のときから、鳴り始めて、中学三年間、高校三年間ずっと毎日、土曜日も日曜日も祝日も、夏休みも、冬休みも、春休みも、例外なく、ほんとうに、毎日、鳴らされた。きちがいだから、きちがい的なこだわりで鳴らしたのである。
「一分だって絶対にゆずらない」という気持があるんだよ。
けど、本人は、きちがい親父とおなじで「ゆずってやった」と思えるような……思ってしまうような、きちがい的な性格をしているんだよ。自分が一秒でも、ほんとうに静かにさせられそうになったら、発狂して、絶対の意地で鳴らすのである。
絶対に、しずかな音で鳴らさないのである。絶対に、普通の音で鳴らさないのである。自分が満足できる音で鳴らすということに、こだわりきっていて、自分が満足できる音で鳴らさなければ気がすまない状態だったのである。ずっと、毎日そういう状態なんだよ。
だから、しずかにしてやるといっても、きちがい兄貴が満足できる音で鳴らして、しずかにしてやるということだから、まったく意味がないのである。この、意味がない譲歩を、ほんとうの譲歩だと、本気で思っているのである。
これも、普通の人間だったら……精神異常でなければ、いじわるとしてやることなんだよ。けど、意地悪なことをしたというつもりがほんとうにまったくない。自分が譲歩してやったら、それは、譲歩してやったということになる……ときちがい的な思考回路で、思っている。だから、こういうところでも、おかしいのである。この、異常さがわからないのか? 普通の人なら、いじわるで、効果がないことをするんだよ。いじわるで……。ところが、本気で、ちゃんと譲歩してやったと思っているのだ。本人の耳が悪くなるようなでかい音で鳴らして、ほんとうに静かにしてやったと思っているのだ。譲歩してやったと思っているのだ。それじゃ、ゆずってもらったことにならない」ということを、どれだけ言っても、きちがいだから、きちがい親父のように、はねのけるのである。この、「はねのける」というような言葉を使うしかないんだよな。これでは、だけど、リアルな状態がわからないと思う。きちがい兄貴の、リアルな状態がわからないと思う。そして、譲歩せずに、きちがい的にでかい音で鳴らしているのに、譲歩してやったと思っている……という状態が、こっちにあたえる影響が、実際にやられてない人には、わからないのである。こういう、わかりにくいところで、きちがい兄貴が、きちがいなんだよ。これは、わかりにくい。ほかの人は、なにを言っているかわからないだろ。「そんなに腹がたつことかな」と思うのだろう。けど、ちがうんだよ。この態度が、めちゃくちゃに、腹立たしいものなのだよ。こういうところで、すっぽ抜けた感覚をもっているというのは、きちがい家族と一緒に暮らしたことがない人には、わからないのである。それがもたらすことがどういうことなのか、きちがい家族と一緒に住んだことがない人にはわからないのである。これもこれで、ほんとうにまったくわからないのである。普通の人だったら、知っているけどやるんだよ。けど、きちがいだから、知らないわけ。普通の人の考えだと、知らないわけがないということになる。こういう、他人にわかりにくいところで、ものすごくズレているのである。そして、その影響は、……やられてない人にはまったくわからないことなのだけど……山のようにでかいのである。きちがい兄貴のずれ方が、きちがい親父のズレ方とまったく、おなじなのである。