きちがい兄貴の普段の態度なんて「へっへーーん、知らないよぉーー」という態度だ。なにも言われてないときの態度は、この、「へっへーーん、知らないよぉーー」という態度だ。「やめろ」「しずかにしろ」と言われると、腹をたてる。きちがいヘビメタを鳴らしているときは、真っ赤な顔をして、発狂する。自分がヘビメタを鳴らしているときに「しずかにしろ」という内容のことを言われたら、発狂するのだ。「しずかにしてやろう」なんて思わないよ。鳴らしているのだから、こっちが、しずかに言ったら、つたわらないだろ。どなって言うしかない。けど、武勇伝を語りだす、バカなやつらは、「どなって言うからダメなんだ」「しずかに言えばわかってくれる」と言うんだよ。ようするに、「ああ言えばこう言う」タイプの人間というのは、こっちが、兄貴に対して、やったことについて、文句をつけてくる。「それだから、ダメなんだ」「こうすればいい」ということを言ってくる。きちがいではないけど、おおバカだ。アホだ。サル以下。こいつらに、「しずかに言ってもダメなんだ」ということを言っても、こいつらが、認めることがないんだよね。バカなやつらというのは、最初の偏見を修正できない。最初に、エイリがひきこもりだから、ちゃんとものを言えないのだろう」と思ったら……あるいは、決めつけたら……こいつらは、こいつらで、修正ができないのである。
きちがい兄貴は、ともかく、一分だろうが、一秒だろうが、自分がほんとうに静かにしなければならないことを言われたら、発狂してはねのけるんだよ。そして、エレキギターやステレオから離れているときは、きちがいだから、「まったく関係がない人」のつもりでいる。これから、鳴らすつもりなら「むすーーっ」とした顔をして、二階にあがって、ヘビメタを(大音量で)鳴らしてしまう。「やめてくれ」「ヘビメタをあの音のでかさで鳴らされていると、宿題ができなくて困るんだ」ということを言われたら、むすーーっとした顔をして、二階にあがって、いつもの、きちがい的な音で、鳴らすんだよ。そして、鳴らすつもりがないとき……たとえば、きちがい兄貴が学校に行く前に、言ってもダメんだよ。 「へっへーーん、知らないよぉーー」という態度で、関与を認めない。自分が関係しているつもりがないのだ。きちがい兄貴が、きちがい的な音のでかさで、きちがいヘビメタを鳴らすから、こまっているんだよ。きちがい兄貴が、行動している。きちがい兄貴の行動について、ぼくが、「やめてくれ」と言っているんだよ。ところが、関与を認めてないから……「へっへーーん、知らないよぉーー」という態度で、まったくなにも言わず、まったく関係がない人として、さっていく。きちがい兄貴が、ヘビメタを鳴らせる状態なのに、鳴らしていないということはないんだよ。そういうレベルで、細かい時間を使って、鳴らしているんだよ。そして、やってたら、やめさせるということができない。殺さなければならない。殺すのをためらうと、きちがいヘビメタ騒音にさらされている状態のままなのである。殺すかどうかを、つねに問われている状態だ。