「言えば、言ったことが現実化する」「思いは現実化する」「努力すれば、成功する」「すべては、自己責任」「引き寄せればいい」「おカネの量は感謝の量」「受け止め方をかえればいい」……こういう言葉がはやればはやるほど、社会が悪くなっていくのである。たとえば「思いは現実化する」という言葉が、明るく響くか、暗く響くかということを考えると、明るく響くのである。ところが、「思いは現実化する」という言葉がはやればはやるほど、社会が暗くなるのである。どうしてそうなってしまうのかということについて、ぼくは、ずっと書いてきた。こういう言葉には、トリックがある。ある程度、頭がいい人じゃないと、トリックがあるということがわからない。さらに、条件を無視するということがどれだけでかい影響をあたえるのかということがまったくわかってない。さらに言えば、「連鎖」というものについて、まったく考えることができない。「連鎖」というのは、出来事の連鎖だ。『出来事が出来事にあたえる時系列的な影響』と言ってもいい。本人は、いいことを言っているつもりで「言ったことが現実化する」とか「思いは現実化する」と言っているのだけど、本当は、こういうことをすると、社会が暗くなる。そういう影響力をもっている。だから、正しく理解しなければならないのである。
それぞれ、教祖みたいな人たちがいる。インフルエンサーもこういう考え方を布教する。そうすると、信者があらわれる。信者のほうが圧倒的に数が多い。そうなると、こういうことを言う信者が、そこらへんにいるということになる。こうなると、横から横への圧力が加わる。妄想が前提にあることを、条件が悪い人に言うということが、どういうことなのかぜんぜんわかってないやつらだ。はっきり言うと、悪影響しかあたえない。
こういうこと……を言って金を儲ける層だけではなくて、こういうことをほかの人に言うことで金を儲けるわけではない層が、問題を引き起こす。もちろん、金儲けをしている人たちも、悪い。悪い影響を、社会や人に及ぼしている。しかし、金儲けをしてない人たちも、悪い。悪い影響を、社会や人に及ぼしている。こういうことを言うことで、金を儲けているわけではないのだから、なにもわるいことはしてないと考えていると思う。むしろ、いいことをしていると思っていると思う。しかし、ずっとこれまで述べてきたように、人に悪い影響をあたえ、社会に悪い影響をあたえている。
僕がここに書いてきたようなことを言えば、彼らは「そんなのは、いいわけだ」とか「そんなのは、ねたみだ」とか「そんなのは、嫉妬だ」とか「そんなのは、あまい」とかと言うだろう。これは、基本的に、ディスっている。ぼくをディスっている。条件に付いて語る人をディスっている。「言霊のちから」を認めない人をディスっている。「思霊のちから」を認めない人をディスっている。
こいつらが、社会を明るくしているなんてことはない。社会を暗くしている。社会をよりギスギスしたものにしている。横から横へ、圧迫面接のような圧力をかけて、社会が明るくなると思うのか?