一度「ぶちあげておいて」……そうではない人は、こうなんだということにしているんだよ。たとえば、「思いは現実化する」とぶちあげておく。「思ったのに、現実化しない人は、思い方がたりないんだ」ということにしてしまう。あるいは、「ほんとうに思ってない」ということにしてしまう。あるいは、「潜在意識では、なろうとしてない」ということにしてしまう。ほんとうに思っていたら、そうなっている。思いは現実化している。思った通りになっている……。「そうならないのであれば、じゅうぶんなほど強くは、思ってない」ということになる。「そうならないのであれば、ほんとうには思ってない」ということになる。「そうならないのであれば、潜在意識では思ってない」ということになる。
けど、最初にぶちあげたことが、まちがっているんだよ。法則性はないし、一〇〇%成り立つということでもないんだよ。けど、一〇〇%詐欺をして、「Xをすれば、Yになる」と言うわけ。 「Xをすれば、Yになる」という文のなかには、「かならず」とか「一〇〇%」とかという文字は含まれていない。しかし、「Xをすれば、Yになる」という文の意味は、「Xをすれば、かならず、Yになる」という文の意味と等価なんだよ。あるいは「Xをすれば、Yになる」という文の意味は、「Xをすれば、一〇〇%の確率で、Yになる」という文の意味と等価なんだよ。