きちがい兄貴ときちがい親父が、普通の感覚の持ち主ではないので、普通の感覚の持ち主は、ぼくの話をうたがうのである。こんなの、ない。
「そんなのは関係がない」ということを言う人が約七割で、あとの約三割は、「そんなのは、嘘だ」と言うのである。ぼくが嘘をついていると思っているのである。
そうなると、その人のなかでは、ぼくが嘘を言うような悪い人間だということになる。
つまり、実際には、お兄さんは、そんな音で鳴らしてないのに、エイリさんが、そういう音で鳴らしたと嘘を言っているという解釈をしていしまわけだ。
そして、きちがいヘビメタ騒音で、寝不足になり、遅刻や不注意といった問題がしょうじているのだけど、それも、実際には鳴ってないのに、鳴っていると言っているわけだから嘘をいいわけをしているだけだということになってしまうのである。エイリさんは虚言癖があるというとになってしまうのである。そいつらの頭のなかでは、そうなってしまうのである。きちがい兄貴の構造がわからないから、俺が嘘を言っていると思うわけだ。きちがい親父が、きちがい兄貴のヘビメタ騒音を黙認して、裏から支持しているところがあるのだけど、それも、こいつらにはわからない。俺が……エイリがへんなことを言っているだけだということになってしまうのである。
きちがい兄貴側の問題が、俺の問題のように言われてしまうのである。
どうしてかというと、繰り返しになるけど、普通の人が、きちがい兄貴における「脳の構造」を理解してないからだ。普通の人が、きちがい兄貴における「感覚」を理解してないからだ。そして、きちがい親父が、きちがい兄貴とおなじ「脳の構造」をもっていて、きちがい兄貴の「感覚」とおなじ「感覚」をもっているということを理解してない。
そうなると、「そんな音で鳴っているのに、家の人が文句を言わないのはおかしい」と考えてしまうのである。そして、実際に、きちがいヘビメタ騒音の連続で、人のせいにしているだけだということになってしまうのである。
「そんな音で鳴ってたら勉強することができなくなるよなぁ」と言ってくれるのは、一%未満の人たちだ。ごくわずかな人しか、きちがいヘビメタのたいへんさを理解しない。きちがい兄貴みたいな感覚をもっている人がいるということを理解してくれない。