きちがいヘビメタ騒音がはじまって、他人に対して「劣位」になった……。これが問題だ。しかも、これ、俺の問題なのである。ほかの人は関係がない。きちがい兄貴といっしょに住んでいる俺だけの問題だ。なので、他人は、基本的には理解しない。理解できるわけがない。一倍速で経験したあの騒音の意味がわかるはずがない。「鳴り終わったら関係がない」なんて、言えるはずがない。「鳴り終わったら関係がない」と言っているやつは、本人がどれだけ苦労したつもりでも、たいした苦労なんかしてない。本人が「俺だって騒音ぐらいあった」と言ったって、そいつ本人が経験した騒音というのは、たいした騒音じゃない。何度も言うけど、一倍速で、あの騒音生活を経験したやつが「鳴り終わったら関係がない」なんて言えるわけがないのである。絶対に、口がさけても言えない。そして、そいつの地位は、やはり、他人に対して「劣位」になっているので、他人に対して劣位になるということを、否定したりしない。家族の騒音で他人に対して劣位になるということが、どういうことがわかっているやつが、「鳴り終わったら関係がない」「俺だって騒音ぐらいあった」「そんなのは関係がない」などと言うわけがない。これ、必然性がわかってないのである。どうーーしたって、影響をうける。しかも、鳴り終わったあとも、影響が続くのである。これは無視できる影響じゃないのである。ものすごくしんどいのである。眠れなくなる。睡眠回路が破壊されて、睡眠に関する不安が増大する。この増大度が半端じゃないのだ。それが毎日、つもったらどうなるか、わかっているやつが、「俺だって騒音ぐらいあった」なんて、言うわけがない。
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きちがい兄貴は、知らんぷりだから、一五年間やり続けたとしても、まったくやってないつもりのままだ。これ、ほんとうに、「悪気」がないのである。自分がやったと思ってない状態なのである。けど、じゃあ、「明日、試験があるからやめてくれ」と言って、やめてくれるかと言ったら、やめてくれない。意地になって、全部の時間、自分が満足できるでかい音で鳴らし続ける。つまり、「やっている」。やり続けた。ところが、本人は、まったく、わかってない状態なのである。「やった」ということも、「やり続けた」ということも、「弟がやめてくれと言ってきた」ということも、まったくわかってない状態なのである。あの態度は、全部、そういう態度なんだよ。
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こういうきちがい家族に、毎日の時間を、毎時間浸食されて、いいわけがない。「いいわけがない」ということが、わかってないやつが、アホなことを言う。わかってないから言える、アホなことを言う。言ってくる。断言する。俺が、「きちがい兄貴の騒音はそんなものじゃない」「騒音と言っても騒音の騒音がちがう」「きちがい兄貴の態度は、ぼくが言った通りの態度だ」ということを言ったって、そいつらはそいつらで、認めない。「そんなのはおかしい」「そんなにでかい音で鳴らしているのに、家族が文句を言わないのはおかしい」と言ってくる。
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ともかく、そういうことの、繰り返しで、つかれた。