たとえば、きちがい兄貴は、ハンダゴテ事件のとき、めちゃくちゃな気分になっているんだよ。
きちがい親が意地をはるから、友だちにバカにされて、腹がたっているんだよ。そして、「きちがい親父が、意地をはるから、友だちにバカにされた」ということを、きちがい親父に言うと、きちがい親父が、発狂するのだ。
きちがいだから、自分にとって不都合なことを言われると、言われたということだけで……そういう感触だけで、発狂する。
感触だけというのは、ようするに、無意識のほうは、たぶん、正確に相手の言っていることを理解しているのだけど、意識の部分で、はねのけるから、意識の部分では、まったくわかってない状態なのである。
相手が言っていることがまったくわかってない状態だ。
相手が言っていることはわからないけど……自分にとって不都合なことだということはわかるので、内容に関係なく!!!発狂して否定するのである。
実際に、外的にやっている行為は、この通りの行為なのだけど、これまた、きちがいだから、実際に自分が意地になっていることが、まったくわかってないという状態なのだよ。発狂して、意地になってやるけど、意識的な部分では、「まったくなにもしてない」ということになってしまう。
相手が語っている「内容」に関係なく、発狂して否定するということになってしまう。
その場合、悪いことをしてきたのは『相手』なのだ。相手が自分に不愉快なことをしてきたから、怒っているという解釈が、きちがい頭のなかに成り立つ。
そして、自分が、相手の言っていることを否定して、腹をたてているということは、やったとしても、すぐにやってないことになってしまう。すぐにというか、現在進行形でそうなってしまうのである。
ともかく、自分がやったことで、相手に目わくかがかかり、相手がどういう迷惑を感じたかについて、話したとしても、それがまったく、頭に……はいってない状態なのである。
内容がまったく頭に……はいってない状態だ。
そして、なんとなく腹がたつから、発狂して、否定して、それでおしまいだ。そして、自分の行為をかえない。自分の行為について反省したりしない。これが、いきているあいだ、何万回でも繰り返されてしまう。
ほんとうは、きちがい親父のほうが悪いことをして、きちがい親父が、非難されて当然なんだよ。
けど、きちがい親父のほうの視点からすると、自分が「わけのわからないことで文句を言われた」「だから、おこった」という感触!!しかないことなんだよ。そして「だからおこった」の部分が、すぐに、忘れ去られてしまう。
現在進行形で忘れ去られてしまうので、実際には、発狂して怒ったという事実があるのに、それもわからないということになってしまう。
「そんなことは、してない」ということになってしまう。いつもいつも、そういうことの繰り返しなんだよ。
で、きちがい兄貴のヘビメタ騒音にも、まったく、おなじことが成り立つ。きちがい兄貴の脳みそと、きちがい親父の脳みそは、この点においてまったくおなじなのである。
だから、悪いことを押し通してやりきるのだけど、悪いことをしているつもりが最初からない。そして、相手が言ったことは、内容を理解せずに、ただなんとなく……腹立たしいことなので、怒り狂って否定する。
けど、これがまた、本人は、相手が言ってることを理解せずに、怒り狂って否定して、自分がやりたいことをやり続けたということには、なっていないのである。本人の主観としてはそうじゃないのである。こまるんだよ……。これ……。こまるんだよ。
きちがい兄貴の脳みそと、きちがい親父の脳みそがこの点でおなじだから、こういうことにかんして、態度がまったくおなじなのである。
きちがい兄貴は、ヘビメタ騒音で、どれだけ俺に迷惑をかけても、迷惑をかけたと思ってないんだよ。きちがい兄貴は迷惑をかけたと思ってない状態なんだよ。
耳が正常なら絶対に、「でかい音だ」とわかるのに、耳が正常なのに「でかい音だ」ということがわからない状態で、鳴らしている。現在進行形で鳴らしいるときは、そうだし、それが、何万回も、十数年毎日、つみかなっても、まったく迷惑をかけたつもりがないのだ。
まったく迷惑をかけたつもりがないという状態で、生活している。
生きている。
これ、言っても、むだなのである。どれだけ言ってもむだなんだよ。そもそも、「でかい音で鳴らしてない」という気持があるのだから、「でかい音で鳴らして、勉強の邪魔をした」という意識もないのだ。
きちがいでなければ、だれだって、でかい音だということがわかるんだよ。「うちで鳴らしちゃいけない」と思う音なんだよ。
けど、そういう音で鳴らしたいから、そういう音で鳴らして、そういう音で鳴らしてないということに、感覚を書き換えてしまう。無意識のレベルで、書き換えてしまう。意識のレベルでは、「でかい音で鳴らしたことは一度もない」と思っている状態なのである。
こまるんだよ。そういうところで、きちがいだから、こまるんだよ。よその人が、誤解をするだろ。よその人が「自動的に」誤解をする。
きちがい兄貴も、無意識的なレベルの感覚器の書き換えは、「自動的に」やっていることなんだよ。だから、全自動で、現在進行形で、「やってない」ことになっているのである。わかるかな?
ここまでずれている人と、一緒に住んだことがある人は、めったにいない。だから、めったにいない人以外の人は、みんな、このことについて誤解をするのである。
自動的に誤解をする。