現実の世界で発生する出来事といのは、すべて、現実の世界で発生した個別の出来事なんだよ。だから、現実の世界で発生した出来事について考えるなら、個別の出来事として考えなければならないんだよ。個別・具体的な出来事なのに、個別・具体的な出来事だということを無視するのはよくないことなんだよ。出来事における、個別具体性を無視するのはよくないことなんだよ。
個別具体性を無視して、やられたほうに問題があると決めつける。こんなのは、おかしい。しかも、おかしいということに、本人(自己責任論者)が気がついてないということもおかしい。どんな場合であれ、やられたほうが悪いということを言っているのとおなじだ。
どうしてなら、やられたほうに落ち度があると決めつけているからだ。落ち度があるということは、悪いということだ。はたすべき責任をはたさなかったから、そうなったと決めつけているのである。はたすべき責任というのが、あとだしの責任なのである。あとだしの空想的な責任なのである。架空の責任を後からつくりだし、その架空の責任を果たさなかったから、悪いのだと決めつけているのである。これで、精神世界。これで、道徳的なことをしているつもり。ちゃんちゃらおかしいね。