「過去は関係がない」と言ったやつを、ぶんなぐってやりたい。
そして、「過去は関係がない」と言ってやりたい。
ぶんなぐったことだって過去の出来事だからな。「俺がおまえをぶんなぐったということは、関係がない」という意味だ。
さらに、ぶたれたところがふくらんできたとしよう。たとえ、ぶたれたところがふくらんだとしても、「過去は関係がない」のである。
「自分がぶんなぐられたという過去の出来事と、ぶたれたところがふくらんでいる現在の状態は、関係がないことなのである」と言って、頬をさらに一〇発ぐらいなぐりたい。
過去が関係がないなら、それだって、すぐに関係がないことになる。こいつらは、そういう無理なことを言っているのに、無理なことを言っているというつもりがないのだ。過去の物理的な刺激(運動)……関係あるでしょ。
過去、俺のこぶしがおまえの頬にあたるという物理的な運動がなかったら、おまえの頬は、いま、ふくらんでない。過去……関係あるでしょ。そういう場合はある」と言うかもしれないけど、ヘビメタ騒音は、まさしくそういう場合なんだよ。おまえらが勝手に、まちがって解釈しているだけだ。
俺が、おまえを物理的になぐったら、おまえのからだに、人間としての変化がしょうじる。そりゃ、おまえのからだを構成している細胞が、物理的に変化したということだからな。けど、なぐったあと、すぐに、それは過去の出来事になる。過去の出来事が関係ないなら、いま、なぐられたところがふくらんでいるということと、過去の出来事は関係がないのである。
こいつらは、なぐられたやつに、「なぐられたのは自己責任」と言って、わらうんだよ。「すべては、受け止め方の問題」と言ってわらうんだよ。
あー、すべては受け止め方の問題」についても書いておくか?
たとえ、なぐられたところが、ふくらんだとしても、それは、受け止め方の問題なんだということだ。なぐられたほうが、「殴られた」という現実をつくっているのである。さて、そこまでいかなくても、「いたいと思うのは、気のせいだ」ということを言うわけだ。
そして、物理的な衝撃が発生した部分が、ふくらむというのは、生体の正常な反応なのに、「受け止め方の問題」にされてしまう。生体の正常な反応なのに、……物理的な反応なのに……「気のせいだ」ということにされてしまうのである。
こいつらが、やられたほうを、どれだけいびっているかわかるか?
筋違いのことを言って、侮辱しているということがわかるか?