本当に苦労した人が、「元気だ元気だと言えば元気になる」なんて、言えるはずがないんだよ。たいして苦労してないから「元気だ元気だと言えば元気になる」と言える。もう、そこでわかる。程度のちがいを無視するな。
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あとは、ブラック社長が「すべては受け止め方の問題だ」と言ったとしよう。その場合、以下のようなことが言える。
従業員が、自分の求めたサービス残業をしなかった場合、怒るというのは、そういう、受け止め方をするからダメなのである。
受け止め方をかえて、従業員がサービス残業をしなかったら、楽しいと感じればいい。うれしいと思えばいい。「サービス残業をしてくれなかったか。じつに楽しい。じつにうれしい」と思うようになればいい。
「自分が命令したこと」を従業員がやらなかった。そのとき、怒りを感じるのではなく、楽しいと感じればいい。すべては、受け止め方の問題だから、そう感じることができる。そういうふうに受け止めればいいんだ。
「自分が命令したこと」を従業員がやらなかった。それを不愉快なことと感じるか、愉快なことと感じるかは、受け止め方の問題だ。だから、受け止め方をかえて、愉快なことだと思えばよいのである。
「自分が命令したこと」を従業員がやらなかった。そういうふうにいやなことがあった日も「楽しい楽しい」と言えば、楽しく感じる。毎日、そうやって、ごきげんをとれば、毎日、従業員がやるべきことをやらなくても、楽しくすごせる。
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あとは、ブラック社長が「人間はみんなおたがいさま」と言ったとしよう。その場合、以下のようなことが言える。
人は、おたがいさまだから、 「自分が命令したこと」を従業員がやらなくてもいい。自分だって、従業員がのぞむように行動しないことがある。人間はみんなおたがいさま。