まあ、言霊信者は、特に悪い人たちではないのけど、「暗闇条件」の人とは相性が悪すぎる。強い言霊を信じている人は、「無理なこと」を言うのである。そりゃ、「法が使える」「呪文をとなえれば、どんなことだってできる」というくそ理論を、根底で信じているやつだ。根底で信じているのだけど、自分の現実的な問題に関しては、「魔法」や「呪文」を使わずに、現実的に対処しているのである。けど、信じているので、そういう「魔法が使える」「呪文は絶対」というような非・現実的な理論を展開するのである。そして、言霊にはそういう力が宿っているということを前提にして、非・現実的な助言をするのである。これは、暗闇条件の人ならまいるだろ。だって、そんなの、きかないわけだから。そして、「そんなのは、きかない」というと、強い言霊を信じている人は、まるで自分がバカにされたようにおこるのだから、こまるだろ。ともかく、強い言霊を信じている人は、相手の現実を理解せずに、非・現実的な方法を、現実的な方法だと言って、おしつけてくるのである。こんなの、相手にするだけつかれる。
いっぽう、弱い言霊を信じている人は、自己暗示系の助言をしてくるのである。これは、一見理にかなっているように思えるかもしれないけど、だめなのだ。弱い言霊を信じている人は、暗闇条件の人の暗闇条件を無視している。だから、日当たり良好条件の種が、暗闇条件の種に「いつか、花を咲かせることができる」と思って生きていけばいいというようなことを言ってしまう。「花を咲かせる」「花を咲かせる」と言って、自分に暗示をかければ、それが、いつか、現実化するということを言うわけだ。けど、条件がちがうので、むだなのである。暗闇条件の人は、ゲームのたとえで言えば、ゲームに参加することさえできないのである。ゲームに参加できない条件というのを無視して、「自分は、ゲームクリアしようと思ってやってきた」というようなことを言ってしまう。「ゲームクリアできると自分に暗示をかけてやってきた」「だから、自分はゲームクリアできたんだ」と言ってしまう。けど、それって、ゲームに参加できるということが所与の条件として与えられている人の言葉だよね。ゲームに参加できない人にとっては、意味がない言葉なのである。けど、ゲームに参加できない人がいるということを、簡単に無視してしまうので、そういう、ひどいことを言うということになる。ゲームに参加できる人にとって、ぜんぜんひどいことじゃないけど、そもそも、ゲームに参加できない人にとっては、ひどいことなのである。
* * *
強い言霊を信じている人……「言えば、なんだってできる」「できないと言うから、できないんだ」 。なんだってできるわけじゃないのに、言霊のすごいチカラでできると言ってしまう。しかも、本人は、日常生活のなかで、そのすごい言霊を使ってる話ではないのである。強い言霊を信じている人も、日常生活のなかでは、「自己暗示系」「いつか夢が可能系」の弱い言霊しか使ってないのである。しかも、そういう矛盾があるということに、本人がまったく気がついてないのである。気がつかせようとすると、相当におこってしまうので、手におえない。
つかっているわて