彼らのやり方は、いつも同じだ。二つの項目の関係について述べるのである。その場合、『条件』はガン無視だ。二つの項目についてしか考えない。たとえば、「成功すると言えば、成功する」というようなことについて考えてみよう。「成功すると言うこと」と「未来の出来事」のふたつの項目についてしか言及してない。「成功すると言えば」成功するのだから、成功しないやつは、成功すると言わなかったらだめなんだということになる。二項目、ダメダシなんだよ。ほかの条件は無視してしまう。そして、「だからダメなんだ」と言い出す。これが、ほんとうの話ならいいのだけど、実際には、条件が「成功するか」「成功しないか」を決めてしまう。「成功する」といったかどうかは、成功するかどうかとはまったく関係がないことなのだ。「自分は成功する」と言って、成功しなかったやつがどれだけ多いか? これ、宗教的な信仰とおなじなのである。言葉には「ちから」がある。だから、「成功すると言えば成功する」。これは、単なる、妄想。二項目しか考えていない妄想。けど、この妄想は、気持ちがいいのである。だから、この妄想にとりつかれた人は、この妄想を否定することができない。本人が信じているぶんには、かまわない。しかし、彼らはかならず「これは、宇宙を貫く絶対法則だ」ということを言いだす。なので、人に害を及ぼすのである。不愉快。条件を無視するな。不愉快。きわめて、不愉快。