宗教団体と政治の構造的な問題について……。どこどこの宗教団体が悪いというような個別の話ではなく、構造的な問題を考えなければならない。
1)宗教団体(カネ)→製薬会社
製薬会社の株を買い占め大株主になり、製薬会社をコントロールする。宗教団体のボスであるDSの考え方が製薬会社に浸透する。
2)宗教団体(カネ)(人材)→政治家
宗教団体が、政治家の選挙運動を助けたり、政治家の秘書になって、政治家ととても親しくなる。政治家にとってはたいへん助かる存在。無償で行っているけど、ほんとうは、カネが流れているのとおなじ。もっとたちが悪い。
ただより高いものはないってね。選挙のとき、自分を助けてくれた人には、恩ができてしまう。そうなると、政治家の意志は、選挙のときに無償で奉仕してくれた宗教団体のものになってしまう。一回だけ、選挙のとき協力してくれただけでも、なにかおかえしをしなければならない気持ちになるのに、ずっと何回も何回も、何十年間にわたって助けてもらえば、そりゃ、その人たちが所属する宗教団体の要望を聞くようになる。
3)宗教団体(投票数)→政治家
その宗教団体の組織票がその政治家にとって必要不可欠なものであれば、当然、その政治家は、その宗教団体を重視する。みすみす、自分の票田をうしなうような政策を主張することは、さけなければならないことになる。宗教団体が思っているようなことを、政治的に主張するようになる。組織票と政治家誕生の関係は、エンドスレで繰り返される。こういうふうにして、政治家になった人が、宗教団体の「おもわく」を無視するわけがない。
政治家と製薬会社の関係もある。もちろん、製薬会社の母体がある宗教団体(A)であり、また、政治家の政治活動を支える母体がある宗教団体(A)であれば、製薬会社と政治家の思惑は一致するということになる。こういう、かたい三角関係ができあがる。
さらに、製薬会社は医者や病院を間接的に支配する。政治家も、厚労省をとおして医者や病院を直接的に支配する。なので、かたい四角関係ができあがる。
こういう関係が何個も付け加われば、多角的な関係ができあがる。たとえば、新聞社とかテレビ局とかそういうものが付け加わった場合、六角関係ができあがる。ある宗教団体(A)が、新聞社やテレビ局の株を大量に購入していて、大株主になっていた場合、製薬会社とおなじような関係が成り立ってしまう。
ようするに、宗教団体がおカネをとおして、企業を支配してしまうような状態が問題なのである。宗教団体がおカネと人材(無料奉仕)を通じて、政治家を支配してしまうような状態が問題なのである。この問題を解決するには、宗教団体にお金がはいらないようにするしかない。ようするに、寄付は禁止。なにかの販売に関しては、売り上げの九〇%を税金として回収するということが必要だ。どうせ、なにかの販売に関して、一個・一〇〇〇円までの値段にすることと言うことを決めたとしても、個数がじゅうぶんに多ければ、じゅうぶんな収入になる。宗教団体側の収入になる。