親父がやったことで、俺に文句を言うな!!!と絶叫したくなるときがある。みんな、親父が認知症になったから、そういうことをしたと思っているのだけど、ちがうんだよ。もともと!の性格なんだよ!!! 認知症は関係がないの!! はっきり言えば、俺が、幼稚園児のときのほうが、ひどかったんだよ。親父がやったことのしりぬぐいで、俺が批判の矢面に立つのは、いやなんだよ。いつもいつも、いつも、いつも、いつも、そうなる。これ、きちがい親父がそうしようと計画をたててやったことじゃないんだよ。たとえば、俺がネズミ業者との折衝でこまるように、わざと、ネズミ工事に(ずっと反対した)というわけではないのだよ。けど、実際に、ネズミ工事の人がうちにくるとなると、そのときは、親父はうちにいないわけだから、俺が対応することになる。で、ダニだって、俺が気を遣わなければならない話になるんだぞ。ネズミの糞だって、俺が、気を遣わなければならない話になるんだぞ。そして、外に出ると、きちがい親父が、きちがい的な意地で植えた植木がたくさんある。そうなると、やぶ蚊がいっぱいいるということになる。業者の人がやぶ蚊に刺されて、「あっちで、話しましょう」と言って、道路に出て、うちからはなれて、話すことになるんだぞ。俺だって、蚊に刺されたくない。だから、「そとから見なくていい」と言ったのだけど、「それだと見積もりができない」というから、外に出たくないのに、出て話したんだ。俺だって刺されている。けど、業者の人が刺されると、俺が気を遣うんだよ。俺が気を遣うの……。そういうことが、多すぎた。で、ネズミ工事に反対しているときの親父に、どれだけなにを言っても、聞かないんだよ。普通人なら絶対に、あんなに、ネズミの糞がころがっているのに、気にしないなんてことはないんだよ。「ネズミの糞で病気になったらこまるだろ」と言ったって「ならないよ!ならないよ!」と気ちがいみたいに絶叫して終わりなんだ。けど、そういうところを見てない業者の人は、俺と、このうちで会うわけだから、「こんなところに住んでいる人がいるのか」みたいな感想をもつんだよ。蚊だって、ネズミだって、親父が、きちがい的な意地で原因をつくったの!! どれだけ言っても、聞かなかったの!! そして、普通の人の思考だと、「そんなことはないだろう」と思うの!!! 手短に言って、きちがい親父は、ネズミの糞で、病気になったのだと思う。糞じゃなくても、ネズミのばい菌で、急性胆嚢炎になったんだよ。ダニのことだって……。ダニのことだって……。言えば、きちがい的な意地で、否定する。これは、なんていうのかな、自分がやったことでもそうなんだよ。修正がきかない。たとえば、きちがい親父がきちがい的な意地で、酒糟がついた魚の切り身を、一日に二十三時間ぐらい、テーブルの上に置くことに固執した。きちがい親父が意地になってやったことなの。けど、入院したときに、「親父が、酒糟がついた魚の切り身を、一日に二三時間ぐらい、出しておいたから、ネズミがくるようになった」と言えば「出してないよぉ!!出してないよぉ!!」と絶叫するの。で、そのときの態度が、「酒糟のついた魚の切り身がにおうから、出しておかないでくれ」といったときの態度とおなじなんだよ。「におわないよぉ!におわないよぉ!」と発狂して怒鳴っておしまいなんだよ。基本的なところで、そういうことしかできない人なんだよ。自分にとって不都合なことを言われたら、感覚器が正常なら、否定できないことを言って、否定して、怒り狂って、相手が言った通りに動かないようにするんだよ。ぜんぶ、そうなんだよ。俺が幼稚園のときからそうなの!! おかあさんから聞いた話を考えると、俺が生まれるまえからそうなんだよ。そして、この親父の態度は、兄貴の態度おなじなの!! だから、俺が、ずっと、ひとから、誤解をうけるんだよ!! きちがい兄貴のヘビメタ騒音に対する態度が、きちがい親父のネズミに対する態度とおなじなの。「におうから、片づけてくれ」と言われたときの親父の態度と「うるさいから、しずかにしてくれ」と言われたときの兄貴の態度が、おなじなんだよ!! 俺が人から、誤解をうけるんだよ!!