+++++++++
地合いが黒であることや、生まれの格差を無視して、「言ったことが現実化する」「思ったことが現実化する」ということは 「強い意志をもてば、自分のことはすべて制御できる」ということと、かぶる部分がある。
「(自分は)ヤコブ病にならない」と言えば、ヤコブ病にならないのだし、「(自分は)ヤコブ病にならない」思えば、プリオンたんぱく質なんてまったく関係なく、ヤコブ病にならないのだ。「ヤコブ病にならないという、強い意志をもてば、自分はヤコブ病にならない」のである。
どうしてなら、自分のからだのことは自分の意志で制御できるからだ。
『自分のからだなのに、自分の意志で制御できないなんてことはない』と考えているからだ。本人が、自分ことについて、そう思うのは、別にどうでもいいけど、本人が他人に「強い意志をもてば、自分のことはすべて制御できる」という考えをおしつけるのは問題がある。
そして、「自分のからだなのに、自分の意志で制御できないなんてことはないのだから、自分のからだを自分の制御できないなんてことを言うのはあまえだ」と他人を侮辱するのはよくないことだ。これ、侮辱なのである。
意志教徒と意志教徒ではない人は、見えているものがちがうのである。逆に言えば、「無視している部分」がちがう。相手ということを考えると、相手の身の上にしょうじている物理的な現象を無視してしまうというのは、失礼なことなのである。
これ、ほんとうに、頭にくる。他人のうえに、非科学的な『意志の力』という幻想をおしつけるな。そういう幻想のうえに成り立つ侮辱的な発言をするな。
これほんとうに、他人が抱えているものが「見えてないだけ」なのである。そういう、傲慢なところがある。地合いが黒なのだから、こういう考え方に基づいた他人に対するアドバイスは、侮辱的なものになる。
これ、種明かしをされてみれば、なんてことはないトリックだったのだ。きれいごとが、悪い支配構造を維持するために役立っているだけだ。押しつけられたほうは、自殺するしかないというところまで、おいつめられる。これが悪ではなくてなんだ。これが、善であるように見えてしまうところに問題がある。
+++++++++++