ウィルスというのは、じつは生きた細胞のなかでないと、生きることができない。生きた細胞がないところでは、わりとすぐに、死んでしまう。まあ、ウィルスにとって「死」とはなにかということを考えなければならないのだけど、とりあえず自己複製できなくなった状態を死んだ状態だということにする。
飛沫のなかにいるウィルスは、わりと短い時間で死んでしまう。もう、つばのなかにいる時点でたいていのウィルスが死んでしまう。かりに、生きていたとしても、そんなに長くはいきられない。生きた細胞のなかでないと、長くは生きられないから。
そして、アルコール消毒も、あんまりよくない。もちろん、必要なときはあるけど、人間の手に、一日に何回も何回も、つけるべきではないのだ。どうしてかというと、常在菌を殺してしまう。人間が生きている環境というのは、つねに、菌がいる環境なのである。そういうものに対して、自然免疫がある。自然免疫を弱くするようなことは、極力さけるべきなのだ。