毎日、毎時間、毎分、毎秒のことなんだよ。
毎日のことなんだよ。毎日、数時間から十数時間続くことなんだよ。きちがい兄貴は、きちがいおやじ型のきちがいで、絶対に言うことを聞かない。絶対の意地でやり通したということを、認めないきちがいなんだよ。
ほかの人は、やられたことがないから、自分がこの世で一番嫌いな音が、がんがんがんがんずっと何時間も何時間も何時間も何時間も何時間も何時間も何時間も何時間も続く状態というのがわからない。
そして、その音を出しているのが、家族だとものすごくやっかいなことになるということがわかってない。
ともかく、あのぎりぎりの感覚はない。圧力釜なんだよ。怒りの圧力釜。あんなので、神経がおかしくならないわけがないだろ。睡眠回路が壊れないわけがないだろ。
ほんとうに、はじめて会ったときに、「ヘビメタ騒音『で』働けない」と言ったのに……。こいつら、ほんとう……。自分がきちがい家族にやられなかったからと言って、ひどすぎるぞ。どうして、ヘビメタ騒音の影響を無視するんだ!!
発狂状態ではりつめている数時間が毎日続いて、いいわけがない。
うちの兄貴とうちの親父は、「うち」と「そと」の顔を使いわけることができる。「うち」でなら、「そと」では、一秒だってできないことを、一〇時間やったって、まったく問題がないと思ってしまう。うちにいるときは、「そと」では、一秒だってやらないことを、ずっとやっていいと思ってしまう。
やりたいほうだいだ。きちがい兄貴はきちがいがきちがいの意地で、やりきる。けど、やったと思ってない。「やった」と言われれば、「やってないやってない」ときちがい的な意地で言って、忘れてしまう。
「やってないやってない」と発狂したら、もう、関係がないことになってしまう。まったく関係がないことになってしまう。自分がかかわっている感じがまったくない。まったくないから、相手に迷惑をかけているということがわからない。意地をはってやっているということがわからない。
たとえば、きちがい兄貴の場合、きちがい兄貴の騒音で、弟がこまっているということが、わからない。それは、言われなかったから、わからないのではなくて、何万回言われても、毎日毎日、何十回も、もめていても、わからないままなのである。
ほんとうに、「まま」。
兄貴の態度は、じつは、親父の態度おなじなんだよ。親父が、「ネズミ対策工事をやろう」と言われたときの態度とおなじなんだよ。親父は、お母さんが天国に行ってしまったとき、「おまえがこまらないようにやってやるから(言ってみろ)」などと言っていたのだ。 きちがい親父よ。おまえは、死んでもわからないと思うけど、俺が具体的にやってほしかったことは、俺が「ネズミ対策工事をやろう」と言ったら「そうしよう。そうしよう」と言ってネズミ対策工事をやることに賛成してくれることだ。
「部屋中がくさいから、粕漬の魚を出しっぱなしにしないでくれ」と言ったら「そうか」と言って、粕漬の魚を出しっぱなしにすることをやめてくれることだ。全部、きちがい的な反応が返ってくる。これ、ほんとうに普通の大人だったら、絶対にそんな反応は返さないというような反応を返してくる。
このきちがい親父の反応と、兄貴の反応がおなじなの。親父の「粕漬の魚」に対する態度と兄貴のヘビメタに対する態度が同じなの。
ほんとうに、ほかのやつら、わかってないな。
ほかの人はわかってない。よその人は、こういう人たちがいる……兄貴のような人がいるということについて、無関心、無理解だ。
言わないわけないだろ。どんだけ、兄貴に相談しようとしたかわからないよ。相談のテーブルにおいそれと、つくわけがないだろ。三年につき、一回は、相談のテーブルについたけど、その相談の日だって、二階にあがって、がんがん鳴らした。相談をした入学試験前日に一〇時間、ずっと鳴らされている。明日入学試験があるというのに、中学一年のときからずっと悩まされている「その騒音が」がんがんがんがんずっと鳴っているということが、試験に影響を与えないわけがないだろ。
こっちは、きちがい兄貴の騒音で「せっぱつまった」状態になっているのに、それをどれだけ、うったえかけても、きちがい兄貴が、「鳴らしていい」と思って、客観的に言ってものすごくでかい音でヘビメタを鳴らす。
高校入試の二日前と、大学入試の一日前だ。ほんとうに、きちがい兄貴が休みで?うちにいたら、一四時間近く、ヘビメタを聞かされる。入学試験前の冬休みだって、冬休み一四日中、一四日、そういう調子でやられる。言わないわけがないだろ。
ほんとうに、無意識に問題があるタイプのきちがいのことが、ほかの人たちにはまったくわかってない。そして、「ヘビメタ騒音の影響」のでかさがわかってない。わかってない。