俺は、いまの状態で生きているだけで精一杯だ。他の人とは経験したことがちがう。
やられたことがちがう。本当につらかったなぁ。そりゃ、ああいう状態で暮らしたことがないやつが、『過去はどうでもいい』と言うのは簡単だ。言葉が軽い。俺とおなじ目に遭ってほんとうにそういうことが言えるのかね? おまえらが考えているほど、あまくない。「すべてがたたる」状態になってしまう。毒にやられてくるしい状態とかわらないのに、ほかのやつらは、まるで俺がサボっているようなことを言ってくる。まるで、俺があまえているようなことを言ってくる。ゆるせない。おまえ、どれだけきびしい状態で暮らしていると思っているんだ。気違い兄貴だって、ヨソの家だったら一分だって鳴らせないようなデカイ音で、ずっと鳴らしていた。それがわからない。ほかのやつらは、その意味がわからない。どれだけつかれるかわからない。どれだけやろうとしても、ヘビメタ騒音で勉強ができないという状態がわからない。毎日続いていいわけがないだろ。
ともかく、気違い兄貴が鳴らさなければよかったんだよ。それだけなんだよ。その簡単なことが、ずっと成り立たない。殺さないとやめない……そういう状態だった。毎分毎秒ずっとそうだった。くるしかった。
ヘビメタ騒音でくるしいと言っているだろ!!