どれだけ頑固な言霊主義者だって、自分がカレーライスを食べたいときは、言霊の力でカレーライスを出現させようとは思わないのだ。
どれだけ頑固な言霊主義者だって、レトルトカレーをご飯の上にかけたり、自分でカレーをつくってご飯の上にかけたり、同居しているほかの人にカレーライスを作ってもらったり、カレーライスを食べさせてくれる店に行ったりして、カレーライスを食べるのだ。
「ざく切りのジャガイモのが入ったカレーライスが皿に盛られた状態で、このテーブルの上のどこかに、出現する」と言って、カレーライスを食べようとしない。
「三秒以内に」というような言葉をつけると、言霊なんて嘘だということがわかってしまうので、三秒以内にというような時間を制限するような言葉はつけないで、言霊は主義者は「現実化させたいこと」を言うことが多い。
いつか、どこかで、「皿に盛られたざく切りのジャガイモのが入ったカレーライス」を食べたら、「言ったから、願いがかなった」と思ってしまう。
言霊の力によって、「皿に盛られたざく切りのジャガイモのが入ったカレーライス」を食べられたということにしてしまう。インチキだ。
たいていの場合、本人がそう思ったとしても、だれも文句を言わない。
確信している状態が続く。
しかし、どれだけ頑固な言霊主義者だって、自分がカレーライスを食べたいときは、「三秒以内に、ざく切りのジャガイモのが入ったカレーライスが皿に盛られた状態で、このテーブルの上のどこかに、出現する」と言って、カレーライスを出現させようとは思わないのだ。
どうしてかというと、ほんとうは、言ったって、そんなことは、現実化しないということを知っているからだ。
だから、こういうところに、矛盾があるのだけど、本人は気がつかないままなのだ。